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男性不妊

Male infertility

男性不妊Male infertility

男性不妊とは

日本産科婦人科学会は、不妊症とは男女が妊娠を希望し避妊することなく性交を続けても妊娠しない状況が“1年間”継続する場合と規定しております。現在日本では6組に1組のカップルが不妊に悩んでいると言われます。
昔は不妊の原因は女性側にあるという認識が強かったのですが、最近の調査では、不妊の原因の半数は男性側にあるとわかってきました。

原因は?

男性不妊症の原因は以下の3つです。

  • 造精機能障害 : 精子がうまく作れない状態
  • 精路通過障害 : 精子の通り道が塞がっている
  • 性機能障害  : 射精や勃起がうまくいかない

この内、➀造精機能障害が全体の9割を占めています。造精機能障害の内訳として6割は残念ながら原因不明です。
残りの3割は原因が明確になっており、代表的なものは精索静脈瘤という病気です。精巣から心臓へ戻る血液が通る、精索静脈内の血液の流れが悪くなることで、静脈がこぶ状に拡張する病気です。これにより精巣に血液がうっ滞し、精子の質が低下します。

検査は?

(1)まずは精液検査を行います。当院ではDITECT社の®SMASという精液分析装置を導入し、機械にて精液の検査を行えます。検査には専用の容器が必要になりますので、まずは受診をしてください。2日程度の禁欲ののち、専用容器に精液を全量採取し、人肌程度に保温しながら1時間以内に持参いただきます。持参いただければ当日に結果をご説明できます。

精液検査の正常値

  • 精液量 1.5ml以上
  • 精液濃度 1500万/ml以上
  • 総精子数 3900万/射精以上
  • 総運動率 40%以上

(2)精液検査で異常があれば問診、診察、超音波検査、ホルモン検査、染色体・遺伝子検査等を行います。

①問診、診察
不妊症に関する可能性のある既往歴や性生活、食生活等について確認します。
精巣の外観や大きさも確認します。
②超音波検査
精巣の異常や精索静脈瘤について確認します。
③ホルモン採血
血液中の男性ホルモン(テストステロン)や性腺刺激ホルモン(LH、FSH)、プロラクチン、エストラジオールなどを調べます。これによって精液異常の原因が推測できる場合があります。
④染色体・遺伝子検査
精子数が極端に少ない場合は、染色体の微細な変化や遺伝子異常がある場合がありますので、検査をお勧めすることがあります。今後、精巣内精子回収術等を行う場合、手術が可能か見極めるうえで大切な検査になります。

治療は?

造精機能障害の治療

生活習慣、食生活の是正

喫煙、肥満、過度のアルコールやコーヒーの摂取、心理的ストレス、睡眠不足、抗精神病薬の使用などで造精機能が悪くなるケースがありますので、その習慣を見直します。

内服治療

当院では漢方薬、ビタミン剤、血流改善薬、サプリメントなどを使用します。性機能障害(ED)のある方へはED治療薬(PDE5阻害剤)の投与を行います。

内分泌治療(hCG、FSH治療)

脳下垂体の機能不全が原因で起こる、低ゴナドトロピン性腺機能低下症という病気に対して行われる治療です。もし疑われる場合は、脳の精密検査や他の疾患の可能性も考え、治療可能な専門病院にご紹介させていただきます。

精索静脈瘤手術

精索静脈瘤が疑われ、ご希望がある場合には手術を行います。手術による精液所見の改善効果は7-8割と言われます。

精巣内精子回収術

様々な方法を試みても精液中に精子を認めない場合に行います。陰嚢の皮膚を切開し、精巣内から精子の採取を試みます。

精路再建術

精子の通り道に閉塞がある場合にその閉塞部を取り除き、再度つなぎ合わせる手術を行います。

※尚、当院では手術や内分泌治療は行えません。ご希望の方は治療可能な専門病院にご紹介させていただきます。ただし、手術後の継続診療に関しては当院でも可能です。連携病院と密に連携し、丁寧に対応させていただきます。

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